院長ブログ

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2025.08.19更新

 

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30代、40代なのに、「なぜか物忘れが激しくなった」なんてことはありませんか。

あるいは、上司に指示されたことが頭に残らないとか、「あの件、まだ片付いていないのか。やっておいてくれと言ったはずだぞ」と怒鳴られてはじめて思い出すとか、仕事の納期直前になって気づき、焦って頭の中が真っ白になるとかいうこともあるかもしれません。

その原因は、脳の記憶装置をフル活用していないからです。

たとえば、頻繁に連絡をとる相手の電話番号や、1週間のスケジュールなど、昔ならすべて頭に叩き込んでいたことも、今はすべてパソコンやスマホに情報を入れ込み、あとは忘れてしまうので、記憶が脳に定着しにくくなっているのです。

私自身、かつては10〜20件の電話番号を記憶していたのに、今は自分の電話番号くらいしか覚えていません。それだけ頭を使わなくなっているのです。

 

人間は本来、とても高い記憶能力を持っています。『古事記』に書かれている内容をすべて記憶し、口承していたという稗田阿礼のような人が特別なのではなく、誰でも本を1冊くらいは暗唱することができるのです。

昔は自分の頭で記憶していたことをスマホや携帯に入れるから記憶として定着しない。ストレージ(スマホや携帯、タブレットなどでデータを保存しておく外部記憶装置のこと)が装置としてできあがると人間の脳は働かなくなっちゃうんです。

そういう傾向が若い人に増えています。本来なら使える脳の機能を、外部のストレージに預けているので、脳が働かなくなる。 記憶すべき重要な事柄が頭から抜けてしまうんですよね。

だから「これ、やっておいてね」と言われても、その直後にスコーンと抜けちゃう。

締切1時間前になって「まだやってないのかー」と言われて頭真っ白でいっぱいいっぱい・・・・・そういうビジネスシーンでも山ほどあるのではないでしょうか。

 

頭をあまり使わずに年をとると認知症になりやすい、という研究報告もあります。

パソコンやスマホといった「外付け脳」は本当に便利なものですが、何もかも「外付け脳」に任せてしまうのは危険です。大切な情報をパソコンやスマホに入力し、忘れてしまった場合に備えておくのはいいのです。

でもせめて、自分と家族の電話番号、誕生日、この先1週間の予定くらいは、パソコンやスマホを見なくても言えるようにしておきたいものです。

 

 

 

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院長 高橋龍太郎著書『仕事も人間関係も「いっぱいいっぱい」にならない方法』より抜粋

 

 

 

 

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投稿者: 医療法人社団こころの会 タカハシクリニック

2025.08.05更新

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終戦直後の焼け野原で、物がない時代。それこそ娯楽なんて数えるほどしかなかったような時代に、「つまらない」なんて、誰も言うこともなかったように思います。

そう考えると、今我々が持っている「つまらなさ」というのは、現代の「豊かさ」と決して無縁ではないように思うのです。

楽しいことを求める時の「楽しい」というのは、何かが地にあって、その平坦なところから、くっきり浮かび上がったものが初めて「楽しい」となるんですね。他の時代、他の人と比較してみて、どれをどう取り上げても今は楽しいはずなのに、地が全部同じモノであれば、楽しくなんかありません。

私たちが生きている時代は、まったくその通りで、目立ったものが浮かび上がってこない時代なわけです。だから、いつもつまらない、いつも同じことばかり起きていて、どうやって生きていったらいいか分からない。あるいは、毎日が過ぎていくのが虚しい、というようになってしまうんです。

では、私たちは日本の、あるいは世界の歴史の中で、そんなにつまらない、それこそ「生きていてもしょうがない時代」を生きているのでしょうか。

いや、豊かで、楽しさを求めた究極の姿が、現代なはずです。

 

 

 

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院長 高橋龍太郎著書 『人生にはしなくてもいいことがいっぱいある』より抜粋

 

 

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投稿者: 医療法人社団こころの会 タカハシクリニック

2025.07.22更新

 

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職場で同僚が忙しそうにしていると、つい自分もつられて、一心不乱に仕事の取り組み、あっという間に仕上げてしまった・・・なんていうことは、ないようでいて意外とあるものです。ふと気づいたら無我夢中になっていた、なんてね。

それと同じように、上司が動揺すると部下も落ち着きをなくし、仕事が手につかなくなる、ということが実際によく起きて、問題になっています。

「あの部長でさえ顔色を変えているのだから、よほど大変なことが起きたに違いない」と、部下は不安になって焦ってしまうのです。

 

人間は人の間と書きますね。人は人ひとりで成り立っていない。人と人の間に人間は成立している、という意味なんです。

部長と部下の間に存在している微妙な空気のなかに、その会社の人間たちが存在しているんですね。

ですから、部長が顔色を変えると、その部下との間に存在している人間が動き始める。動揺や緊張がその場、人と人の間を支配し、みんなが「いっぱいいっぱい」になる。

そうだとすると、誰がその場のいっぱいいっぱいを解いてあげないといけません。

もちろん部長本人が、自分からいっぱいいっぱいを解けるようなリラックス法を身につけていれば問題ないのですが、真面目な部長に限ってその場の緊張を高めるだけということがおうおうにして多いものです。

そんなときは、誰かが道化役をかってでて、

「部長、そんなにテンパってどうしたんですか」

「みんな気持ちをラクにしましょう。ハイ、ラジオ体操第一!ジャンジャカジャジャン!」

等と相の手を入れるくらいの職場が理想的な職場だといえますね。

道化役、トリックスターは何も宴会芸だけ必要とされるのではなくて、こんなときにこそ出番なのです。

「いっぱいいっぱい」にはユーモアで立ち向かう、これも立派な対策といえます。

周囲の影響を受けて、自分までドタバタする必要はないのにドタバタしてしまう、なんていうことのないようにしたいものです。

 

 

 

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院長 高橋龍太郎著書『仕事も人間関係も「いっぱいいっぱい」にならない方法』より抜粋

 

 

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投稿者: 医療法人社団こころの会 タカハシクリニック

2025.07.08更新

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いま、あなたに怒ってくれる人がいますか?そして、それを感謝できるでしょうか?

若い人にとって、自分を十分に育て上げてくれる職場環境に恵まれていないという点も、心のゆとりをなくす一因となっているのです。

そもそも、社会人になりたての頃は、先輩や上司の助けがなければ、一人前の仕事ができませんよね。そんなの当たり前で、最初は誰でもそういうもので、失敗をして上から怒られ、1年2年3年と失敗を重ねて学んで、だんだん仕事が面白くなっていくものなのです。

ところが最近は同じ職場で働く人々が手取り足取り仕事の指導をしてあげるなんてことは滅多にありません。特に・派遣社員やパート、アルバイトを育て上げよう、なんて気は企業にさらさらないでしょう。教える側にも余裕がないのです。

 

18〜22歳からの数年間は、社会人として、また仕事人としての基礎をつくっていく大切な時期です。いちばん鍛えられる時期といってもいいかもしれません。

この時期に先輩や上司から揉まれる経験がないと中身空っぽ。空芯菜みたいな人間になってしまいますよ。

でも、時代的に、先輩や上司も自分のことで手一杯で、部下や後輩のことまで気にかけてはくれません。叱られて学ぶという機会を逸してしまうと、「自分はこのままでいいんだ」と思ってしまいがちです。

そのまま20代後半から30代になった人が大変なのは、このあとです。

「そろそろ本格的に仕事で成果を挙げよう」という段になってはじめて、「そのやり方では、顧客を説得できない」とか、「予算の組み立て方が現実的でない」「最後の詰めが甘い」とか、周囲から言いたい放題、至らぬ点を指摘されたりするのです。

親に叱られた経験もあまりない上に、会社で上司や先輩にちょっときつく言われると、ひどく傷ついてしまいます。もともとメンタル的に弱い上に経済的にも弱い立場だったりしたらかなりの衝撃で、ひどい場合は、わなわなと体が震えるほどだったり、過呼吸発作を起こしたりしてしまいます。

叱ってくれる人がいない上に、育ててくれる気もない。そんな環境の中で生きていかなければならない、というのもかわいそうです。

日本が戦後の奇跡の復興をとげたのは、上の世代が下の世代を育てるという使命感を失ってこなかったからです。その教育する力があればこそ、焼け野原の中でどの世代も手を取り合って同じ目標に向かって進むことができたのです。

今、上の世代が下の世代を育てない。さらに下の世代はもっと下の世代を育てる能力がない。こんな悲劇を繰り返したら、この国の未来には何が待っていることでしょう。

 

 

               

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 院長 高橋龍太郎著書『仕事も人間関係も「いっぱいいっぱい」にならない方法』より抜粋

 

 

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投稿者: 医療法人社団こころの会 タカハシクリニック

2025.06.24更新

人間が生きていく上で、固有のリズムがあるでしょう。日中は交感神経が優位で、夕暮れ時から副交感神経が優位になる。夜になると眠くなるというのも、ホルモンなどに支配されて、副交感神経が優位になっていくから、自然に眠くなるんです。「体内時計」と言ってもいいです。

人間の体に固有のリズムがあるように、人間が生きていく上では節目がある。一日の中でも節目がある。ここが山だな、ここがハナ丸というような節目。ハナ丸というときにやっぱり頑張る必要がある。

体のリズムがあるように、生き方にもリズムがある。そのリズムを外さないように生きるのが、楽しく生きる、充実して有意義に生きていける上で必要なこと。

自分の人生を楽しく送れない人というのは、どこかポイントがずれてしまっている。妙に全部の局面で力が入っていて、そのうち疲れてしまって、肝心な「その時」になったときには、力尽きてしまっていて、力が出し切れてない、とか。

一日のリズムの中でも同じ。しかもそのポイントは人によって微妙に違う。

自分でポイントをうまく見つけて、その時に思いきり頑張るという、そういうメリハリみたいなことがいちばん大切なことです。

そのタイミングというのは自分で分かると思います。

人生って、最初の挑戦はたくさん失敗していい。そして、どこかで勝てばいい。でも、どこでも平均的な力しか出さず、負け続けると、現実的には力が足りなくなってしまう。こんなやり方をしていると、いつまでたってもしっくりいかないような気持ちが残る、ということはあります。それは一日の中でも同じ。

「朝型の人」は、午前の開始時間に頑張って力を入れてやって、午後になったらもう流したほうがいい。「午前中に寝起きが悪い人」は、午前中は新聞読んでデレーっとして、その代わり、後半みんなが帰り支度をしている頃に集中してやる。そういう固有のリズムが、人生の中でもある。

いつまでもまんべんなく力を入れるものだから、結果的に、六掛けか七掛けしか力を発揮できなくて、一〇の力を入れないとその試験が通らないのに、いつでも六、七が五年間続いてしまう、という人がいる。自分本来の力からしたら通れるし、兄弟はみんな通っているのに自分だけ何年も通らなくて、引きこもりになってしまう、という人もたくさんいるんです。

こういう人は、そういう「潮目」みたいなことのとらえ方というのが、なかなかできないのだと思います。

自分の力と、力の配分への自覚。それは試験に対する対処の仕方も同じ。満点取る必要なんてないわけ。人生で満点なんて取れないわけだから。どうやって六割を取って、取ったらどこまで休めるかということを、ある程度自分で感じながら調節する。ここがポイントです。

 

 

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院長 高橋龍太郎著書 『人生にはしなくてもいいことがいっぱいある』より抜粋

 

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投稿者: 医療法人社団こころの会 タカハシクリニック

2025.06.10更新

仕事をしていれば誰だって、予想外の出来事や相手の都合により、予定変更を余儀なくされることもあるでしょう。

そのためにスケジュールが押してしまい、仕事の完成が遅れそうなときなど、あなたはどのようにしていますか。

私は、ためらうことなく、周囲に手助けを求めます。すると必ず一人や二人は協力者が現れ、間に合わせることができます。

帳尻合わせはできるのですから、さほど問題ではありません。命をとられるほどのことはまずないでしょう。だから、まあいいや、と構えていればいいんです。

 

 

 

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院長 高橋龍太郎著書『仕事も人間関係も「いっぱいいっぱい」にならない方法』より抜粋

 

 

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タカハシクリニック 院長 高橋龍太郎 

 

 

投稿者: 医療法人社団こころの会 タカハシクリニック

2025.05.20更新

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毎日人間というのは同じ道を通って駅に行き、同じ電車の同じ車両に乗って会社に行く、と。それを繰り返していないで、そういう中で何か刺激を与えていかないといけません。

やはり、毎日同じことを繰り返していると、「このままでいいのかな」とふと思ったりしますよね。それはまさに脳が「たまには別のことをしてくれよ、自分は面白くないよ」と言っているということです。サインなんですね。

だとすれば、いろんな形の刺激でグルッと、ちょうど漬物のぬかみそをグルッとひっくり返すような感じで、脳を動かしてあげることが必要なんじゃない?それは、別の世界につながっていく。

子どもたちの世界と同じことです。子どもたちがあんなにはしゃいで、あんなに動き回っているのは、毎日同じことを飽きないでやっているように見えて、子どもたちにとっては毎日違うものに見えるんです。 脳もそのときに爆発的にネットワークを伸ばしているんです。同じことをやっているように見えても、子どもたちはまったく違う刺激を受けている。

それと同じようなものにしてあげれば、誰だって退屈しないし、楽しいんです。

成長するということは、一方で安定していくということだから、ある意味で守りに入ってしまうことはしょうがないと思うけど、安定を求めるために、喜び、楽しみを失ってしまうということとは違います。そこをどうやったら子どもの頃の喜びに立ち返るか、ということが大事なんです。

例えば、おやじギャグというのがあるでしょう。「今日の会長はカイチョウ。機嫌いいよ」なんて言って、周りのOLのシラケを誘ってしまうような。でも、あの言葉の一つひとつにからみついていく、中年男性のエネルギーは見習うべきだと思います。

言葉ひとつひとつの表現の差に、あんな喜ぶ姿は、ほとんど幼児が言葉遊びを楽しんでいる姿と同じですね。人生を楽しむって、そういうことではないでしょうか。「どうやって子どもの頃に戻るか」なんです。

 

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 院長 高橋龍太郎著書 『人生にはしなくてもいいことがいっぱいある』より抜粋

 

 

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タカハシクリニック  院長 高橋龍太郎 

 

投稿者: 医療法人社団こころの会 タカハシクリニック

2025.05.07更新

 

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これは「オン」と「オフ」の切り替え方と言ってもいいですね。

平日は、むしろ「オン」の力が自分を厳しい力で支配しているわけでしょう。だから会社を出てからのアフターファイブの時間に「オフ」に切り替えるのに、ただダラーっとしていてもいてもなかなか切り替わらないんです。お酒を飲むとかスポーツをやるとか、かなり意識的に変えていかないとストレス解消にはなりにくい。仕事をしている平日こそ、翌日のことを考えたら、仕事とはガラッと違うものを用意するということはすごく大事です。

平日はオフを、そう意識したほうがいいけれど、休みの日はもともと一日中休みだから、オフを意識しなくていいんです。

それなのに「週末はストレス解消の日」と思って、妙に頑張って早朝ゴルフだとかというのは、私はあまり勧めません。かえって疲れるだけだと思うから。むしろ、休日はゴロ寝賛成ですね。休日はむしろゆったり、ひたすら副交感神経が活性化するのを待つ、くらいの感じでいい。食う、寝る、ボーッとしてる、くらいのほうが本当は疲れが取れる。

休日はオフのまま。だから休日になにかやるとしても、勝ち負けを競うようなものは賛成できません。

かえって、ストレスの原因になってしまいます。一人ひとりが楽しめるもののほうがいいですね。

平日はむしろ「オン」「オフ」の切り替えをやる。そのほうが睡眠なども取りやすいと思います。神経が昂っていると眠れなくなってしまうから。仕事を家に持ち込んだりすると、なかなか眠れない。それは交感神経の過剰な興奮が、切り替わっていかないからなんです。

自律神経というのは、交感神経と副交感神経のふたつから成り立っていて、このふたつのバランスが特に大事なんです。交感神経は昼の神経、闘う神経といわれ、仕事や運動など活発に動いているとき働くもの。副交感神経というのは、夜の神経、休む神経といわれ、食べているときや寝ているときに働く神経。

ですから、多くのストレス過多というのは、交感神経の興奮が休もうとするときにもとれないことですから、なんとか副交感神経の働きを取り戻してやることが大事なんです。

そうならないためにも、「オン」と「オフ」の切り替えはすごく大事。

 

 

院長 高橋龍太郎著書『人生にはしなくてもいいことがいっぱいある』より抜粋

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タカハシクリニック  院長 高橋龍太郎

投稿者: 医療法人社団こころの会 タカハシクリニック

2022.09.15更新

料理という知的作業で、同時進行力が高まります

 

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「複数のことを同時進行する」という点では、料理もいいレッスンになります。

料理はとても脳をダイナミックに使う行為で、高度に知的でクリエイティブな作業です。うつ病や認知症の人は、脳内の許容量が極端に減少していることが多いため、料理ができなくなります。

実際にやってみるとわかりますが、朝昼晩の献立を考えるだけでも大変な作業です。

まずは、米やパンなどの主食、おかずとなる肉、魚、野菜、調味料、飲み物など、ありとあらゆる食材の組み合わせ。

ですから、冷蔵庫の中に何と何があるか記憶しておき、新たに買うべきものは買い足し、ストックを切らさないようにするなど、つねに気を配っていないとなりません。

調理の段取りも、なかなかむずかしいものです。材料を用意し、洗うべきものは洗い、刻む、煮る、焼く蒸すといった調理に要する時間を測りつつ、すべての料理がほぼ同時に仕上がるように取り計らい、食事の時間に間に合わせるようでなければなりません。

食器や盛りつけにもひと工夫したいところ。

大変な作業ではありますが、「複数のことを同時に進行する」頭をつくっていくうえで、これはとても効果的なレッスンです。

また、料理を完成していくプロセスにおいて、私たちは無意識のうちにも頭の中に「やること一覧表」を作成しています。

そして、瞬時に優先順位雨を割り出し、考えると同時に手が動いています。

これは段取り名人になる上で最適なレッスンです。やらなきゃ損!です。

 

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高橋院長著書『仕事も人間関係も「いっぱいいっぱい」にならない方法』より、段取り名人になる!アドバイスをお送り致します。

 

タカハシクリニック  院長 高橋龍太郎

投稿者: 医療法人社団こころの会 タカハシクリニック

2022.09.01更新

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いつもいつも「忙しい忙しい」と言って、何かに追いたてられている人がいます。こういう人は、ヒマだと罪悪感を感じてしまうんですね。ある意味、マジメというか。

自分を追い詰めてしまう人は、ある種の「べき」論から入ってしまうわけ。

「べき」論というのは、「こうあるべきだ、こうじゃないといけない」というある種の定規を持っていて、自分の本来の一日の感じとか、自分の能力、自分の持っている自分らしさとは全然関係なく、周りから与えられたような物差し・錆型に自分を当てはめようとする。

そういうタイプの人は、何をやってもいつも、まだまだ足りないんじゃないかなと思ってみたり、満足感がなかなか得にくい。本来であれば一日の中でいちばん調子の良い時でも、自分でわざと不快なもの、不快な物差しをぶつけて、持ちあがっている感情をゼロに落としてしまう。そうすると、気持ちの良いのはゼロに落として、気持ちの悪いのはそのままだから、全然救いがない。だから、全然楽しくない。負の中和法ですね。

多くの日本人は、このタイプなんです。言ってみれば農耕民族型。正確に時を刻んで季節に合わせて、周りに自分を合わせていくというような。

例えば野球は農村型でしょう。守備をしっかりして、最小得点でも勝つのがいいと思ってきた。要するに投手がよくて守備をしっかりすれば、いずれ勝てるというゲームです。

でも現実の世の中は、みんなサッカー型。守備だと思っていたら、いきなりディフェンスのいちばん後ろの人がいちばん前に行ってシュートをボーンと入れる、ということがあるわけです。だから、周りの変化に合わせて自分の気持ちをうまくコントロールして、状況に合わせて得点を重ねていけるような人のほうが、気持ちの良い時代になってしまったんですね。

昔はそういう人は定職にもつかず、「あの人何やってるの?」という感じに言われたりした。よしんば就職しても、こらえ性がなかったり、何を考えているか分からないと言われたり。農耕民族から見ると「得体の知れない人」と思われていたけれど、世界で生きている人は、むしろみんなサッカーのような狩猟型人間たちです。言葉をしゃべらなくてもみんな互いに考えていることが理解できるような世界になってきている。

毎日自分を少しでも楽しくさせて生きていくということが、基本的には必要。それには、外に向かうアンテナも必要だし、自分の内側、体と心に向かってアンテナを張り続けるということもものすごく重要。自分の体と心が気持ちいいと感じるものにいつも敏感であること。これが自分の内側に張ったアンテナの受けとるものであることも忘れないように。外と内、自分のアンテナを意識し続けるということが、すごく大事ですね。

 

院長 高橋龍太郎著書 『人生にはしなくてもいいことがいっぱいある』より抜粋

 

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高橋院長のひと言

「べき」論で困って、いつも同じ役割を担ってコツコツ続けることに喜びを見い出せる人は、これまではよかったかもしれませんが、これからのインターネット時代は、情報が即時に世界中に伝わる世界。

仕事も毎日の楽しさも、世界の人と共有できる喜びこそ、若い人達にめざしてほしいものです。

 

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タカハシクリニック 院長 高橋龍太郎 

投稿者: 医療法人社団こころの会 タカハシクリニック

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