今つまらないと言っている人でも、楽しくするのはそんなに難しいことじゃないんです。
それは、結論に近づいちゃうけれど、いろんなことを制限すればいい。制限していく中で、自分が手放していいもの、手放したくないものを、見極めて、手放してもいいいろんなものを自分の周りから切っていく。
究極の選択ゲーム、ってあったでしょう。あれと同じことをやればいいんです。ここに五千円あったときに、TVゲームを買うか、彼と映画に行くか、違うものだけど、どちらか選ぶでしょ。それと同じようにどんどん選んでいって、切っていけばいいのです。
究極の選択みたいに「これとこれ、どちら」みたいにして、ドーッと切っていく。そうすると残ります、最後に何か。そしたらそれに徹底してこだわる、ということが楽しさへのいちばんの近道です。
楽しく生きるということは、楽しいことを自分の周りにたくさん集めるということではないんです。むしろ次々に捨てて捨てて、最後に残るものを見つけること。人生にはそれこそいらないものがいっぱいあるんです。その中で窒息状態なのが、生きているのがつまらないという人の実体なのではないでしょうか。
人といないと不安でしょうがない人っていますよね。誰かそばにいないと淋しくてしょうがない。誰かいてくれれば、誰でもいいって感じてしまう人。同じように、いつも何かやっていないと気がすまない人。旅行に行っても、あちこち分刻みで動き回る人。楽しいことがいっぱいないと不安になってしまう人は、身のまわりに物をあふれかえさせたい人と同じで、結局、捨てることができない人なのです。
院長 高橋龍太郎著書 『人生にはしなくてもいいことがいっぱいある』より抜粋
高橋院長のひと言
情報と物があふれかえる現代では、本当の楽しさや喜びが見い出せないもの。
思春期のようなどんどん成長していく時期には、あふれかえる情報もさほど苦労なくコントロールすることもできますが、25才を過ぎて、脳の力も成長を止める時期に、一番大事なことは情報と物を整理して、そのなかで深掘りすることです。
本当の楽しさと喜びはきっとそのなかに見つかりますよ。
タカハシクリニック 院長 高橋龍太郎