院長ブログ

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2021.12.09更新

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緊張して汗をかく、言葉がつっかえる、顔が真っ赤になる、ということをものすごく恥じて、外来に来る人が最近は多いんです。日本人が話しベタなのは、トレーニングを受けていないせいだから、今人前でしゃべれないからといって、誰も評価を下げないんだよ、と説明してあげることにしています。

もともと日本という社会は村社会でしたから、村の長老たちが話し合って、みんな決めてきた。だから多くの人たちは沈黙は金としてしゃべらないことを美徳にしてきたんですね。

海外では、人前で意見も言えない人は駄目だと、評価が下がります。でも、日本の中では、むしろ「初々しくて可愛い」とか「緊張していて汗だくで大変」とか。「アイツは人間的にはきっと、ウソをつかない、良いヤツなんだな」という評価になる。日本人にはほとんど「話し上手」はいないと思えば、気が楽になりますよね。だから心配しないで、二度三度失敗してくればいいんです。

そうすると人間って不思議なもので、同じ失敗は体が反応しなくなる。二回目からは顔も赤くなくなる。三回目には、つっかえなくなる。手に汗をかかなくなる。どんどんその反応に慣れてきて、人前でおしゃべりするようになる。

じつは、僕がそうだったんです。僕は、二、三年いると次のところに引っ越しして、という子ども時代を過ごした。昔も結構いじめはあったから、いじめられて。本ばかり読んでいるような子だったんです。中学に行っても、授業中に当てられると顔が真っ赤になっちゃって、人前でしゃべるのはすごくイヤだった。高校生の間もそう。大学行って学生運動やっているうちに治りました。三千人の前で演説ぶっていれば治るよ、そりゃ。赤くなっているどころじゃないから。それはもう、「習うより慣れろ」で、いつのまにか話せるようになりました。

「そうじゃなくて、どうしてもうまくしゃべりたい」のならば、短期的には「話し方教室」に行くのもいいでしょう。ノウハウを身につけたら、誰でも緊張しないで話せるようになる。その程度の話。人生の一大事と思うほどのことではない。

 

院長 高橋龍太郎著書 「人生にはしなくてもいいことがいっぱいある」より抜粋

 

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高橋院長のひと言

日本では、人前で緊張するのはネガティブな印象に直結しません。

むしろ、そう思って余計に緊張することが、緊張を悪化させます。

誰でも始まりは緊張するもの。少しずつほぐしていけばいいんですよ。

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タカハシクリニック 院長 高橋龍太郎

投稿者: 医療法人社団こころの会 タカハシクリニック

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