院長ブログ

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2021.12.21更新

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現代人は交感神経がオンになりやすく、オフになりにくいという傾向がある。切り替えがうまくいかなくなった自律神経は、間違って交感神経にスイッチを入れてしまうことがあります。

ひどいときには過呼吸やパニック障害という、発作を起こすこともあります。

過呼吸というのは、強いストレスや不安を感じたとき、呼吸がひどく浅く忙しくなって、体内が過酸素状態となり、手足が硬直したり、失神してしまったりする症状です。

人気アイドルのコンサート会場でファンの女性が興奮のあまり次々と失神するという騒ぎが起きますが、あれなどは過呼吸発作の典型的な症状です。

若い女性は自律神経のコントロールが弱く、そのため過呼吸を生じやすいと考えられてきましたが、近年は、過呼吸やパニック障害で精神科を受診する男性が増え続けています。 そうした患者さんの10人に3人は男性なのです。

社会的に未熟なまま就職した新入社員が、上司にちょっと叱責されただけで過呼吸発作やパニック発作を起こし、病院にかつぎ込まれるというケースも増えています。

パニック発作の症状は、人によってさまざまです。

たとえば、夜一人で部屋にいるときに、なぜだか急に不安になって過呼吸発作を起こし、「自分はこのまま死んでしまうのではないか」と強い恐怖心にかられ、自分で救急車を呼ぶということを繰り返している大学生男子もいます。

高速道路を運転しているときに、いきなり発作に襲われ、それ以来怖くて高速道路を走れなくなってしまったというサラリーマンもいます。

病院で精神安定剤を注射されると発作はおさまるのですが、家に戻ると、また胸が締めつけられるように苦しくなり、ひどいときには1日3度も救急車のお世話になったという人もいます。

 

いつも仕事が不安で、自信がなく、すぐにパニクってしまう人。逆に不安を過剰に防御して強がりすぎて周囲に八つ当たりしてしまう人の場合も、その心のメカニズムは、過呼吸発作やパニック障害の人の場合と同様です。

要するに、自律神経のコントロール力が弱く、副交感神経のスイッチを入れるべきときに、誤って交感神経にスイッチを入れてしまうから、より緊張が高まり、「いっぱいいっぱい」になってしまうのです。

 

院長 高橋龍太郎著書『仕事も人間関係も「いっぱいいっぱい」にならない方法』より抜粋

 

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高橋院長のひと言 

いつも「いっぱいいっぱい」の人には腹式呼吸がおすすめです。腹式呼吸は深呼吸と違って、鼻から息を吸うときにお腹をふくらまして、口から息を吐くときにお腹がへこむ呼吸法です。腹式呼吸をゆっくりと5回くらい繰り返すと、安定剤1錠を飲んだくらいの落ち着きが得られますよ。

 

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 タカハシクリニック 院長 高橋龍太郎

投稿者: 医療法人社団こころの会 タカハシクリニック

2021.12.09更新

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緊張して汗をかく、言葉がつっかえる、顔が真っ赤になる、ということをものすごく恥じて、外来に来る人が最近は多いんです。日本人が話しベタなのは、トレーニングを受けていないせいだから、今人前でしゃべれないからといって、誰も評価を下げないんだよ、と説明してあげることにしています。

もともと日本という社会は村社会でしたから、村の長老たちが話し合って、みんな決めてきた。だから多くの人たちは沈黙は金としてしゃべらないことを美徳にしてきたんですね。

海外では、人前で意見も言えない人は駄目だと、評価が下がります。でも、日本の中では、むしろ「初々しくて可愛い」とか「緊張していて汗だくで大変」とか。「アイツは人間的にはきっと、ウソをつかない、良いヤツなんだな」という評価になる。日本人にはほとんど「話し上手」はいないと思えば、気が楽になりますよね。だから心配しないで、二度三度失敗してくればいいんです。

そうすると人間って不思議なもので、同じ失敗は体が反応しなくなる。二回目からは顔も赤くなくなる。三回目には、つっかえなくなる。手に汗をかかなくなる。どんどんその反応に慣れてきて、人前でおしゃべりするようになる。

じつは、僕がそうだったんです。僕は、二、三年いると次のところに引っ越しして、という子ども時代を過ごした。昔も結構いじめはあったから、いじめられて。本ばかり読んでいるような子だったんです。中学に行っても、授業中に当てられると顔が真っ赤になっちゃって、人前でしゃべるのはすごくイヤだった。高校生の間もそう。大学行って学生運動やっているうちに治りました。三千人の前で演説ぶっていれば治るよ、そりゃ。赤くなっているどころじゃないから。それはもう、「習うより慣れろ」で、いつのまにか話せるようになりました。

「そうじゃなくて、どうしてもうまくしゃべりたい」のならば、短期的には「話し方教室」に行くのもいいでしょう。ノウハウを身につけたら、誰でも緊張しないで話せるようになる。その程度の話。人生の一大事と思うほどのことではない。

 

院長 高橋龍太郎著書 「人生にはしなくてもいいことがいっぱいある」より抜粋

 

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高橋院長のひと言

日本では、人前で緊張するのはネガティブな印象に直結しません。

むしろ、そう思って余計に緊張することが、緊張を悪化させます。

誰でも始まりは緊張するもの。少しずつほぐしていけばいいんですよ。

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タカハシクリニック 院長 高橋龍太郎

投稿者: 医療法人社団こころの会 タカハシクリニック

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