院長ブログ

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2021.11.24更新

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最近は、LINE、フェイスブックなど、SNSでのつきあいが広がったおかげで、いつも誰かとつながっていられます。ところがそれが、自分を苦しめてはいませんか。

ネットからの情報は、視野狭窄的なところがある上に刺激が強いものが多く、どうしても依存的なところが出てきます。極端な言い方で、それを「デジタル麻薬」という言葉で置き換える人もいるくらいです。

特にその極端な形がオンラインゲームで、はまったりすれば、昼間はボーッとして、夕方になるとようやく元気を取り戻し、夜になると頭が冴えわたる。その冴えた頭で深夜遅くまでゲームに没頭することになる。

下は中学生から、働きざかりのビジネスマン、あるいはクリエイターの人たち。私の知っている患者さんは、うつで休職中で、休んでいるのにいつまでも改善の兆しがないので一日の行動表をつけてもらったら、夜11時過ぎから明け方3時頃までオンラインゲームに没頭していました。これでは症状がよくなるはずもありません。

人間は昼間は起きて働いて夜は眠って休むというリズムで生きてきました。だから、仕事中毒(ワーカホリック)、買い物依存、ギャンブル依存、ゲーム依存などと言っても、昼間の仕事や買い物、ギャンブルだけなら、それなりに限度があったのです。

けれど、今の時代はネットで仕事も買い物もギャンブルもゲームもむしろ真夜中に行われます。そして、そこは他人の監視の目のない自由の天地です。そこでは、依存症は全生活を破壊するくらいの勢いで押し寄せてくるのです。

LINEの既読スルーを非難されないため、着信音を目一杯にあげて夜中に何度も目を醒まして寝不足に、とうとう不登校になってしまう高校生もいます。

昼間の感情をもう一度冷静になって見つめ直すのが、夜の働きです。そのためには睡眠は重要な要素なのですが、その睡眠が着信音によってコマ切れにされてしまうとなれば、心も体も文字通り、コマ切れにされてしまうのです。

ネットで「いっぱいいっぱい」になってしまっている悲劇についても考えてみたいと思います。

 

院長 高橋龍太郎著書『仕事も人間関係も「いっぱいいっぱい」にならない方法』より抜粋

 

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高橋院長のひと言

ネット社会で生き抜くには、夜の睡眠がとても大事。

睡眠を削って、ネット社会に過剰適応しようとすると、むしろ疲労感が増すばかり。かえってネット社会不適応をおこしてしまいます。

 

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タカハシクリニック 院長 高橋龍太郎

投稿者: 医療法人社団こころの会 タカハシクリニック

2021.11.18更新

「適応障害」とは、学校や会社、家庭などの身の回りの生活の中で生じる日常的なストレスにうまく適応することができず、心身のバランスが崩れて、さまざまな症状が現れ、社会生活に支障をきたしてしまう症状のことを言います。

特定の状況や環境が自分にとって耐えがたいと感じ強いストレスとなって、精神・身体症状や行動面に現れます。

 

 

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環境が大きく変化した時には、誰でも起こり得る身近なものです。

長い間ストレスのかかる状況下で、我慢し続けているうちに重症化してしまい、ストレスのかからない休日などの環境でも楽しむことのできないうつ病などを引き起こす可能性もあります。

ストレスの感じ方、捉え方は人それぞれで大きく異なります。そのため、周りからすれば環境の変化が些細に映ったとしても、本人にとっては強いストレスとなり、適応障害を発症してしまうことがあります。

 

 

 適応障害の診断基準(アメリカ精神医学会DSMー5より) 

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 まず、原因となっている心理社会的ストレスを軽減することが第一です。ストレスの環境下から離れることができる場合、なるべく離してあげましょう。場合によっては、しばらく休養し、心身ともに回復できるように、環境を整えることも必要です。

日頃からストレスを溜めないような生活を意識して、適度な休養、気分転換を心がけましょう。

投稿者: 医療法人社団こころの会 タカハシクリニック

2021.11.10更新

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精神科の外来で、「自分は内気で人前でしゃべれなくて、いつもネクラと言われるけど、ネクラを変えてネアカに変わりたい」という人がたくさんいます。

ネクラというのは人とうまく対応できない、とか、なんだかんだいろんなことを言うかもしれないけど、基本的には「一人でいられる」ということです。「群れないで済む」ということ。こういうみんな群れたがる日本の中にあって、「一人でどっしりいられる」というのは、むしろ、存在価値が高い。

「ネクラを変えたい」という人はすごく多いんです。でも、「ネクラ」というのは、「明るく見えているのに本当は根っこに暗いところがあるでしょう」という言い方なんであって、「根暗」は本当に暗いのとは違うわけ。

「ネアカ」というのは「すごく寂しそうにしていたり、つらそうに見えるけど、本当は根っこは明るいんでしょ」ということなの。それが「ネアカ、ネクラ」という流行語になった途端、カタカナ語になったからかもしれないけれど「すべてが明るい、すべてが暗い」というふうに二分化されてしまった。「根っから暗い」という意味になってしまった。

自分のイメージというのも、ある程度付き合いがあると、何となく固定されて、ちょっと変えたいと思う時もありますよね。自分のイメージを変えたい。それはそうだね。でも、イメージを変えるということの前に、自分の「軸」を定める必要がある。

例えば、ネクラの人が「ひとりでどっしりといられる」というのも、軸。

そういう人のほうが軸を定めるというときは、周りと一緒にフラフラしている人よりは、はるかに軸を決めやすい。軸を決めてからは、イメージを変えるのは、自分が「人格を遊ぶ」ということだから、別に大きな問題はない。

問題は軸ですよ。軸が変わっていない、自分がこういうものだというのがしっかりしていたら、逆にイメージはいくらでも変えることもできるし、変えることを楽しむこともできる。「変える」といっても、それはある種の遊び心だからね。

例えば、洋服を変える、髪型を変える、カラオケで今まで歌えなかった歌をひそかに一ヶ月秘密練習をして歌えるようになる、とか。イメージを変えるというのは、そういうレベルのこと。

それくらいの簡単なレベルのイメージにいつもこだわって、自分の持っている性格そのものを何か無用なものとして考えること自体がちょっと違っていると思えてきませんか。

 

院長 高橋龍太郎著書「人生にはしなくてもいいことがいっぱいある」より抜粋

 

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高橋院長のひと言

「一人でいられるようになること」これができるようになれば、他人との関係でビクビクしなくてすむようになります。

すると不思議な位、他人との関係もよくなってきます。

 

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タカハシクリニック 院長 高橋龍太郎

 

投稿者: 医療法人社団こころの会 タカハシクリニック

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