これは「オン」と「オフ」の切り替え方と言ってもいいですね。
平日は、むしろ「オン」の力が自分を厳しい力で支配しているわけでしょう。だから会社を出てからのアフターファイブの時間に「オフ」に切り替えるのに、ただダラーっとしていてもいてもなかなか切り替わらないんです。お酒を飲むとかスポーツをやるとか、かなり意識的に変えていかないとストレス解消にはなりにくい。仕事をしている平日こそ、翌日のことを考えたら、仕事とはガラッと違うものを用意するということはすごく大事です。
平日はオフを、そう意識したほうがいいけれど、休みの日はもともと一日中休みだから、オフを意識しなくていいんです。
それなのに「週末はストレス解消の日」と思って、妙に頑張って早朝ゴルフだとかというのは、私はあまり勧めません。かえって疲れるだけだと思うから。むしろ、休日はゴロ寝賛成ですね。休日はむしろゆったり、ひたすら副交感神経が活性化するのを待つ、くらいの感じでいい。食う、寝る、ボーッとしてる、くらいのほうが本当は疲れが取れる。
休日はオフのまま。だから休日になにかやるとしても、勝ち負けを競うようなものは賛成できません。
かえって、ストレスの原因になってしまいます。一人ひとりが楽しめるもののほうがいいですね。
平日はむしろ「オン」「オフ」の切り替えをやる。そのほうが睡眠なども取りやすいと思います。神経が昂っていると眠れなくなってしまうから。仕事を家に持ち込んだりすると、なかなか眠れない。それは交感神経の過剰な興奮が、切り替わっていかないからなんです。
自律神経というのは、交感神経と副交感神経のふたつから成り立っていて、このふたつのバランスが特に大事なんです。交感神経は昼の神経、闘う神経といわれ、仕事や運動など活発に動いているとき働くもの。副交感神経というのは、夜の神経、休む神経といわれ、食べているときや寝ているときに働く神経。
ですから、多くのストレス過多というのは、交感神経の興奮が休もうとするときにもとれないことですから、なんとか副交感神経の働きを取り戻してやることが大事なんです。
そうならないためにも、「オン」と「オフ」の切り替えはすごく大事。
院長 高橋龍太郎著書『人生にはしなくてもいいことがいっぱいある』より抜粋
タカハシクリニック 院長 高橋龍太郎